アニメーション制作会社紹介Part.4|復活した老舗『マッドハウス』【会社概要・代表作品】

本記事ではアニメ制作会社であるマッドハウスについて紹介していきます!

マッドハウスといえば歴史が浅い会社も多いアニメ業界の中でも老舗と呼ばれる位置づけの会社で、1980~1990年代の名作アニメを多数手がけています。

しかし、近年はヒット作が少なくブラック労働環境が問題になった不祥事も相まって一時期は落ち込んだ時期もありました。

しかしここ最近は話題作を手掛けることも増え、盛り返してきています!
そんなマッドハウスのこれまで、人気作品から低評価作品、今後期待される作品の紹介などを行っていきます!

マッドハウスってどんな制作会社?

歴史は古く、アニメ制作の先駆けである「虫プロ」から独立する形で設立されたという経緯があることからも現存するアニメ制作会社の中でもかなり大御所と言える立ち位置です。

また「千と千尋の神隠し」などのスタジオジブリ作品にも作画協力という形で参加しています。

古くから作画のレベルの高さは随一で、その力は現代でも衰えておらずスタジオジブリや京アニといった作画に定評のある制作会社とも張り合えるだけの力・歴史を持っている会社です。

マッドハウスの概要

会社名 MAD HOUSE
所在地 〒164-0012 東京都中野区本町3-23-3 新中野AM1ビル3F
設立 杉並区阿佐ヶ谷南に「有限会社マッド・ハウス」として設立
資本金 1億円
代表者 代表取締役社長 田代 早苗

株式会社マッドハウス 公式サイト

マッドハウスのアニメの特徴

マッドハウスの代表作として挙げられる「四畳半神話大系」や「パプリカ」など芸術志向の高い作品が多いことがマッドハウスの特徴です。

癖のある作風ではありますが、不思議と観ている内に引き込まれるような感覚を覚え、何度も見返したくなります。

また劇場アニメ作品も多く手掛けており、「時をかける少女」「サマーウォーズ」など有名な細田守作品の制作も行っています。

また近年では「ワンパンマン」に代表される繊細なタッチで描かれる高い作画力も他社に負けない大きな強みとなっています。

マッドハウスの代表作品一覧

マッドハウス代表作
  • YAWARA!
  • カードキャプターさくら
  • はじめの一歩
  • いちご100%
  • DEATH NOTE
  • ちはやふる
  • 魔法科高校の劣等生
  • ノーゲーム・ノーライフ
  • ブギーポップは笑わない
  • ハコヅメ?交番女子の逆襲?

マッドハウスの主要スタッフ紹介

りんたろうさん

本名は林重行さん、「りん・たろう」と中点付きでクレジットされることもあります。

虫プロダクションで演出家として活動していましたが、1972年に退社してフリーの演出家として活動します。
1979年の「銀河鉄道999」に初劇場長編の監督作が大ヒットします。
1982年に当時マッドハウスの丸山正雄らとプロジェクトチームを組んだことをきっかけに制作拠点をマッドハウスに移します。

2019年には日仏合作の3Dアニメーション大作「よなよなペンギン」の監督を務めるなど多才な才能を見せています。

川尻善昭さん

1969年に虫プロに入社し「あしたのジョー」などで動画を担当しており、1972年にマッドハウスの設立メンバーとしてアニメーターとして活動します。

代表作となったOVA「妖獣都市」ではハードボイルドタッチの作風が原作と合致して高い評価を受けました。

近年もマッドハウス、そしてMAPPA(マッドハウス創設者の丸山正雄さんが作った会社)でアニメーターとして活動を続けており、「ちはやふる」「ワンパンマン」などで絵コンテを担当しています。

今敏さん

世界的に有名なアニメーターです。
新作を準備していた最中でしたが2010年に膵臓癌で享年46の若さで死去しました。

代表作は「パプリカ」があり、これまで培ってきた演出テクニックが投入された総決算されたエンターテイメント作品で様々な映画賞で賞に輝きました。

虚構と現実の混淆というテーマが作品を象徴しているキーワードであり代表作には至る所に「虚構と現実」の関係を描いています。

癖の強い作風ではありますが、引き込まれる魅力のある作品を多く手掛けていますのでぜひ一度ご覧になってみてください。

マッドハウスの歴史

1972年に虫プロダクション(手塚治虫が設立した日本最初のアニメ制作会社)の従業員らが同社の経営危機をきっかけに独立して設立しました。
歴史の浅い最近出来たアニメ会社も多い中でも、老舗といわれる立ち位置の会社になります。

1970~1980年代の設立当初は劇場向け作品やOVAをメインに制作していました。
1990年代からテレビアニメ作品に本格的に進出し、「カードキャプターさくら」をきっかけにアニメ通好みと評価されていたマッドハウスの名をライトなアニメファンに周知させ、マッドハウスの代表作となりました。

しかし2010年には親会社のインデックスの経営難、マッドハウス自身も主要スタッフの今敏氏の死去の影響もあり2期連続の赤字に追い込まれ苦しい状況が続きます。

そんな状況もあり、2011年に日本テレビ放送網によってマッドハウスの子会社化が発表され日本テレビ放送網が筆頭株主となります。
それ以降マッドハウスは日本テレビ放送網が持つコンテンツ管理能力のノウハウの導入を受けて経営を改善し立て直しを目指すこととなりました。

このような経緯から、しばらくは日本テレビ系列で放送するアニメ作品を多数制作していましたが、2015年の「俺物語!!」以降は再び他系列局で放送する作品も手掛けるようになりました。

マッドハウスの傑作ベスト3

パプリカ

とある医療研究所が開発した「DCミニ」という他人と夢を共有できる画期的なテクノロジーが、何者かに盗まれてしまい、他人の夢に介入し悪夢を見せることで精神を崩壊させる事件が発生します。
事件の解明に挑む美人セラピストの千葉敦子はクライアントの夢の中へ容姿も性格も全く違う夢探偵・パプリカとして追っていくという物語です。

今敏の代表作で、夢を舞台にしているためハチャメチャな世界観が繰り広げられます。
その上で事件の真相に迫るたびにピンチが続きハラハラとさせられる作品になっています。

魔法科高校の劣等生

魔法が現実の当たり前の技術となった世界で、通称「魔法科高校」に入学したとある欠陥を抱える劣等生の兄・司波達也と、完全無欠の優等生の妹・司波深雪。
彼らが入学して以降、様々な事件に巻き込まれる波乱の学園生活が始まります。

シリーズ作品として数多くの続編もメディア化され、魔法系の作品の先駆け的な存在です。

山田くんとLv999の恋をする

彼氏がネトゲで知り合った女性と浮気しそのまま別れられるという出来事に直面した女子大生の木之下茜。
彼氏と始めたそのネトゲのキャラと共に取り残された茜はストレス発散のためにネトゲに打ち込みます。
彼氏を見返してやろうと参加したオフラインイベントで、同じギルドのメンバーである山田と運命的な出会いをします。

2023年春に放送が開始された現在放送中のアニメです。
同時期に放送されているアニメが人気作が多い中でも高い評価を得ている名作です。

マッドハウスの低評価作品ベスト3

吸血鬼すぐ死ぬ

埼玉県の郊外に不死身と恐れられる吸血鬼がいるという噂の城があり、その城へ行って帰ってこない子どもを助けるために雇われた吸血鬼退治人・ロナルドは城へと向かいます。
そこにいたのは確かに不死身ではあるもののすぐに死んで灰になるザコ吸血鬼・ドラルクでした。
ひょんなことからドラルクとロナルドはコンビを組んで様々な事件に挑む、ドタバタギャグコメディーです。

ハイテンションなノリ原作も人気の作品ですが、ギャグが満載で好き嫌いが分かれる作品になっています。

また前半部分は登場キャラも少ないことで展開に抑揚がなく、ギャグが押し出され過ぎて微妙と判断してしまった人も多かったようです。

アイアンマン

軍事企業CEOであり天才発明家のトニー・スタークは武装集団に拉致され兵器開発を強要されてしまいます。同じく拉致されていた医師のインセンと共に脱出用のパワードスーツを製作し命からがら脱出に成功します。
彼は自宅で作業部屋に籠って新型パワードスーツの開発に没頭しますが、彼の周囲には彼の技術力を狙う陰謀が蠢きます。

言わずとしたらマーベルの有名作品の日本版アニメです。
マッドハウスがタッグを組み大きな期待をされましたが、元々が大人気作のアイアンマンであったことで厳しい目で見られることが多く低評価となってしまいました。

おくさまは女子高生

とある高校に通う女子高生・小野原麻美と物理教師・市丸恭介は、実は夫婦の関係にありました。
この秘密は絶対に誰にも言えない、そんな夫婦の日常生活を描いた物語です。

週刊ヤングジャンプに連載されていた作品のアニメ化作品です。
女子高生と教師の恋愛という設定で受け付けない人がいること、少女漫画ではありがちな設定ですが青年誌での掲載作品であったことで生々しい表現もあったことで低評価になってしまいました。

マッドハウスの現在

老舗といわれるだけの歴史を持つマッドハウスですが、近年の人気のアニメを手掛ける制作会社には名前が挙げられることは少なくなっていました。

しかし、ここ最近は一気に持ち直してきている感があります。

現在放送中の漫画アプリ「GANMA!」の看板作品である「山田くんとLv999の恋をする」、そして2023年秋に放送予定の「葬送のフリーレン」は2021年に漫画大賞を受賞した期待の作品の制作が決定しています。

「葬送のフリーレン」はアニメ化が明かされた時から大きな期待を呼んでいましたが、アニメのキービジュアルが公開された時に作画の綺麗さから期待はさらに高まっています。
さらに主人公のフリーレン役には「SPY×FAMILY」のアーニャ役で知られる種崎敦美さんを起用、製作の監督には2022年に「ぼっち・ざ・ろっく!」を手掛けた斎藤圭一郎さんが務めることが発表され、期待値はどんどん高まっています。

ネットではマッドハウスの社運をかけた大企画とまで言われており、放送が非常に待ち遠しいですね。

まとめ

本記事ではアニメ制作会社「マッドハウス」についてまとめてきました。

不祥事のイメージが強くなってしまいブラックなアニメ制作会社と言われて優秀な人材が抜けたことで一時期落ち込んでしまっていましたが、ここ最近は持ち直してきています。

「スタジオジブリ」や「京都アニメーション」といった会社に引けを取らない実力、歴史を持つ会社ですので、今後放送予定のアニメ、まだ発表されていない数々の作品に期待したいですね!

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この記事を書いた人
FS19

田舎住み登山・キャンプが趣味のアクティブオタク。 ジャンルを問わずアニメ・漫画を楽しむ。 ここ最近アニメだけでなく声優にも手を広げ着々と沼にはまっている。

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コメント

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