『葬送のフリーレン』が神アニメと絶賛!面白いと評価される理由は?


出典:[アニメ『葬送のフリーレン』公式サイト](https://frieren-anime.jp/)

アニメ『葬送のフリーレン』は2023年秋クールの新作アニメとして放送が始まり、初回放送が金曜ロードショー枠で放送されたことで、放送当時から注目を集めていました。

その後も独特な世界観や迫力のあるアクションシーンが話題を呼び、「Filmarks(フィルマークス)」を運営するつみきが発表した【2023年秋クール 話題のアニメランキング】では1位に輝いています。

なぜ、アニメ『葬送のフリーレン』はそこまで高く評価されているのでしょうか?本作が神アニメや面白いと評価される理由を解説していきましょう。

アニメ『葬送のフリーレン』が絶賛される理由は?

出典:[TVアニメ『葬送のフリーレン』PV]

アニメ『葬送のフリーレン』が絶賛される理由は、以下の3つが考えられます。

 絶賛される理由
  • 巧みな時間表現
  • 優れたアニオリ描写
  • 迫力満点の戦闘シーン

なぜこれらが理由に挙げられるのか、それぞれの具体的な内容を見ていきましょう。

巧みな時間表現

本作では主人公のフリーレンが長命なエルフのため、周りの人物と生きる時間が違います。
そんなフリーレンを主人公とする本作は、時間が著しく早く過ぎますが、アニメではそんな時間経過を巧みに表現しています。

例えば、第1話のヒンメルたちと別れた後のシーンでは、風景を早送りしたカットが入れられた後、フリーレンが1人で旅をしている様子が描かれています。
この風景のカットは原作にはなく、アニメでしか表せない時間表現です。

また、こういった手法だけでなく、金曜ロードショー枠で放送したのも重要なポイントと言えるでしょう。

本作は原作の1巻分を使いフリーレンの旅の目的を描いており、アニメでは金曜ロードショー枠で放送された4話分で旅の目的を描いています。
もし、通常のアニメ放送なら、目的を描くのに1か月かかり間延びしてしまうでしょう。

巧みな手法での時間表現や金曜ロードショー枠で放送する決断が、間延びせずに本作の時間経過を見事に表しています。

優れたアニオリ描写

本作は原作改変とまではいわないものの、随所にアニメオリジナルの描写が見られ、作品により深みやメッセージ性を持たせています。

例えば、第1話のヒンメルの葬儀のシーンでフリーレンが涙をこぼすシーン。
原作では葬儀の最中にフリーレンが参列者から薄情だと指摘され、彼女は「たった10年一緒に旅しただけだし…」と涙をこぼします。

しかし、アニメだとフリーレンは薄情と言われてもすぐに涙をこぼしません。
思案するような表情を見せた後、何かに気づくような様子を見せます。
そして、ヒンメルが埋葬されるときに「…なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう…」と涙をこぼすのです。

また、2話でハイターが死の間際にフリーレンと会話をしていた時、原作ではその場にフェルンは描かれていませんでした。
しかし、アニメではフェルンがフリーレンたちの会話を聞き、後ろ姿ではありますが涙を拭っている姿が描かれています。

このようにアニメならではの間や、ちょっとした改変を入れることで、シーンのひとつひとつに重みを持たせています。
このアニオリ演出はファンの間で高く評価され、神アニメと絶賛される理由のひとつになっているのです。

迫力満点の戦闘シーン

本作では旅をするなかでたびたび魔族との戦闘シーンが描かれていますが、アニメではアニオリ描写が追加されたり作画に力が入っていたりして、戦闘シーンが迫力満点に描かれています。

例えば、断頭台のアウラ編でリュグナーとフェルンが一対一で戦闘するシーン。
原作では地上で魔法の撃ち合いをした後に、隙をついたフェルンが飛行魔法で宙に浮かび、空から攻撃魔法を放ってトドメを指します。

しかし、アニメでは地上で魔法の撃ち合いをした後、おたがいに飛行魔法で空を飛び空中戦を繰り広げます。
そして、再び地上戦、空中戦と繰り返した後、原作通りフェルンが地上にいるリュグナーへ空から攻撃魔法を放ちトドメを指しました。

このアニオリ描写以外にも、作画は視聴者に「ぬるぬる動いている」「神作画」と言われるほど力が入っており、2人の魔法がぶつかり合い、月を背景に花火のような光を放つシーンは圧巻です。

この戦闘シーンが放送された時は、X(旧Twitter)」で「フリーレン」がトレンド入りするほど絶賛されました。
ほかの戦闘シーンも視聴者から絶賛され、これから描かれる魔族との戦いに期待が高まっています。

『葬送のフリーレン』の原作が面白いと評価される理由は?

アニメが絶賛されている本作ですが、面白いのはアニメだけではありません。
原作も面白いと評価され、第14回マンガ大賞や第25回手塚治虫文化賞新生賞に輝いています。
そんな原作が面白いと評価される理由は、次の3つが考えられます。

 面白いと評価される理由は?
  • 唯一無二の空気感
  • 語らない心理描写
  • 癒されるキャラクター同士の会話

それぞれ具体的な内容を解説していきましょう。

唯一無二の空気感

本作は従来のファンタジー作品と異なる目的で旅に出ており、本作にしかない唯一無二の空気感を醸し出しています。

多くのファンタジー作品では、勇者になることや魔王を倒すことを目標に冒険へ出ることが多いでしょう。

しかし、本作ではフリーレンがヒンメルの死をきっかけに、人間を知ることや「魂の眠る地」でヒンメルと対話することを目標に旅へ出ました。
そのため、本作ではフリーレンが旅の中でかつての旅を回想し、新たな感情に気付き成長していく姿が見られます。

この斬新な旅の目的や道中でのフリーレンの成長は従来のファンタジー作品と異なり、本作にしかない空気感を生み出しています。
その独特な世界観は多くの読者を惹きつけて、本作が「面白い」と評価される理由のひとつになっているのです。

語らない心理描写

本作ではあえて言葉で語らない心理描写をすることで、どんな心情だったのか読者の想像に任せています。

例えば、原作第6話の新年祭に行き日の出を見るシーン。
新年祭の日の出に興味がないフリーレンでしたが、彼女はヒンメルに言われた「(フリーレンは日の出を)楽しめる」という言葉を確かめるため、フェルンとともに新年祭へ行きます。

フリーレンはやはり日の出に興味がないようでしたが、フェルンに楽しそうだと指摘され、「フェルンが笑っていたから…」と言いました。
そして彼女は何かに気付き笑みを浮かべ、「私一人じゃこの日の出は見れなかったな」と口にします。

この何かに気付いて笑みを浮かべるコマは何もセリフがなく、フリーレンの姿だけが描かれています。
そのため彼女がどんな心理状態だったのか、読者の解釈によって分かれるでしょう。

このようにあえて読者の解釈に任せることで、本作はどのキャラがどんな心理状態だったのか考察し甲斐のある作品になっています。
ほかの人の考察で新たに気づくこともありますし、ひとつのシーンだけで何度も楽しめるでしょう。

癒されるキャラクター同士の会話

本作はシリアスな話が多いなか、思わず「かわいい」と癒されるキャラクター同士の会話が描かれています。

例えば、原作4巻では、フリーレンがザインへ色仕掛けをするために投げキッスをし、シュタルクが「エッチすぎる…」と言い、フェルンも口を抑えて動揺していました。
このシーンはアニメでも話題になり、放送された時には「かわいい」とSNSで盛り上がっています。

このシーン以外にも、ツンツンするフェルンに泣きながら謝るシュタルクや、だらしのないフリーレンの面倒をみる母親のようなフェルンなど、作中ではほっこりするような会話が繰り広げられます。

シリアスな話が多い本作ですが、随所に癒される会話があることでシリアスとギャグのバランスをとり、飽きずに読み進められるのです。

面白いだけじゃない!泣けるといわれる感動シーンは?

ここまで本作のアニメや原作が面白いといわれる理由について解説してきましたが、本作は面白いだけではありません。
作中ではたくさんの別れが描かれており、思わず涙をこぼしてしまう感動シーンがあります。

特に「泣ける」と言われるのは、次の3つのシーンです。

「泣ける」シーン
  • ヒンメルの葬儀のシーン
  • ハイターとのお別れ
  • シュタルクの誕生日

それぞれがどんなシーンなのか詳しく見ていきましょう。

ヒンメルの葬儀のシーン

出典:[TVアニメ『葬送のフリーレン』PV第2弾]

ヒンメルの葬儀のシーンは原作・アニメともに第1話で描かれています。

フリーレンはヒンメルたちとともに旅へ出て魔王を倒しますが、エルフの彼女にとってヒンメルたちと旅をした10年は短い期間でした。

しかし、そのたった10年の旅路が彼女の心を変え、彼女はヒンメルの葬儀で「…人間の寿命は短いってわかっていたのに……なんでもっと知ろうと思わなかったんだろう…」と後悔して涙を流します。

このフリーレンが悔いて涙を流すシーンは「失ってから気付くのがつらい」「寿命の差に泣ける」と話題になり、多くの読者や視聴者が涙を流しました。

ハイターとの別れ

ハイターとの別れは原作・アニメともに第2話で描かれています。

老いたハイターは家族と死別したフェルンにこれ以上別れの経験をさせないため、フリーレンへ一人前になったフェルンを連れてすぐに家を発ってほしいとお願いします。

しかし、そんなハイターに対しフリーレンは「フェルンはとっくに別れの準備はできている」と言い、フェルンへしっかり別れを告げて思い出を作れと涙をこぼしながら諭しました。

このフリーレンの言葉によりハイターは思い直し、フェルンとともに最後まで過ごします。
そして、ハイターを見送ったフェルンはフリーレンとともに旅へ出ました。

ハイターとの別れは、残されたフェルンを思い「泣ける」と言う人や、フリーレンが諭す姿に「ヒンメルとの別れで成長している」と感動する人が続出しました。

シュタルクの誕生日

シュタルクの誕生日が描かれたのは原作では第26話、アニメでは第12話です。

シュタルクは故郷を魔族に襲われ、優しかった兄を見捨てた過去がありました。
彼はそんな自分を失敗作だと言い、家族から誕生日を祝ってもらえなかったのも当然だと言います。

しかし、フリーレンがシュタルクの誕生日祝いにハンバーグを作ったことで、師匠のアイゼンや兄から戦士として認められていたことを知りました。
さらに、その後のシュタルクの回想で彼は逃げたのではなく、兄が逃がしてくれたことが判明します。

このシュタルクの過去には「シュタルクの兄がいい人すぎる」「シュタルクは逃げたんじゃなくて生かされたんだ」と多くのコメントが寄せられ、感動を呼びました。

アニメだけじゃない!主題歌も話題に

出典:[YOASOBI「勇者」 Official Music Video]

面白いと評判の本作ですが、話題になっているのはアニメや原作の内容だけではありません。
YOASOBIが歌う主題歌も話題になっています。

YOASOBIといえば『機動戦士ガンダム 水星の魔女』や『BEASTARS』の主題歌でも有名ですが、なかでも有名なのが『【推しの子】』の主題歌である「アイドル」。
この曲はオリコン史上最速で5億回再生突破した大ヒット曲となりました。

YOASOBIは本作のファンのようで、楽曲制作用に作られた描き下ろし小説『奏送』を元に、本作の空気間や心の機微を詰め込んで楽曲を制作したそうです。

そんな主題歌「勇者」は見事に本作の世界観や心情を表現しており、ファンの間では「解釈が一致すぎる」「歌詞が泣ける」と話題になっています。

アニメ『葬送のフリーレン』を見た人の感想は?

本作が面白いと言われる理由や感動シーンについて解説してきましたが、SNSには本作に対し多くの感想が投稿されています。本作を見た人はどのような感想を抱いているのでしょうか。

ここではSNS上に投稿された本作への感想を紹介していきます。

『葬送のフリーレン』のあらすじ

魔王を倒した勇者ヒンメル・僧侶ハイター・戦士アイゼン・エルフの魔法使いフリーレンは10年の旅路を終えて王都に迎えられます。
そこで彼らは50年に一度降る半世紀流星を見て、再び一緒に見ることを約束し、それぞれの道を歩み始めました。

50年後、再び彼らは集まりますが、フリーレンがまったく変わっていないのに対し、ヒンメルやハイターはすっかり年老いています。
そんな彼らは一緒に半世紀流星を見て、約束を果たしました。

やがてヒンメルが寿命を迎えフリーレンらと死別します。
葬儀のなかでフリーレンはヒンメルのことを何も知らないと気付き、もっと知ればよかったと涙を流して後悔しました。

悔いを残したフリーレンは人間を知るためのあてのない旅へ出ます。
そして、アイゼンの助言をきっかけに、死者と対話できる「魂の眠る地」の存在を知り、彼女はヒンメルと対話するためにこの地を目指し始めるのです。

1月からはテレビアニメが2クール目に突入

出典:[TVアニメ『葬送のフリーレン』PV第2弾]

2023年秋アニメのなかで最も注目を集めているといえる『葬送のフリーレン』。
アニメは全2クールの放送を予定しており、1月から始まる2クール目ではさらに盛り上がりを見せる「一級魔法使い試験編」へ突入します。

一級魔法使い試験編では新たな魔法使いの登場のほか、作中最強候補の1人であるゼーリエが登場し、魔法使い同士の迫力満点の戦いが描かれるでしょう。
現在でも「神アニメ」と評価されている本作ですが、今後もますます評価が高まっていきそうです。

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この記事を書いた人
林星来(@seira_hayashi)

プロフィール文:2023年より本格的にWEBライターとして活動中。幼い頃にたまたま見た深夜アニメをきっかけにアニメオタクの道へ。ジャンルを問わず放送中のアニメから過去作まで毎日アニメを見ています。人生で最も影響を受けた作品は『コードギアスシリーズ』。

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