アニメーション制作会社紹介Part.1|ヒット作連発の新勢力『CloverWorks』【会社概要・代表作品】
「ぼっち・ざ・ろっく!」や「SPY×FAMILY」など、さまざまなヒット作や話題作を生み出しているアニメ制作会社・CloverWorks。
この記事では、2018年に設立したCloverWorksの情報や歴史を紐解きます。新進気鋭の制作会社がどのような道を歩み、どのような作品を作ったのかを紹介。
また、CloverWorksの高評価・低評価作品についても紹介するので、CloverWorksの作品に興味がある方はチェックしてください。
CloverWorksってどんな制作会社?
CloverWorksは2018年のA-1 Picturersから事業内容を一部会社分割する形で、株式会社として成立したアニメ制作会社です。
基となったA-1 Picturesは、2005年にソニー傘下の企業であるアニプレックスが設立した子会社です。分社化した現在も、株式はアニプレックスが100%保有しているため、間接的にソニーと繋がりのある企業ということになります。
CloverWorksはA-1 Pictures時代は『高円寺スタジオ』という名称で、『アイドルマスターシリーズ』や『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』等のヒット作を制作しました。
分社化の背景はA-1 Picturesの規模が拡大したことが由来です。
会社が分割設立した同年には『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』をヒットさせ、その後も数多くのヒット作を産み出してきました。
企業の成長として、2022年5月30日には、ウィットスタジオ、アニプレックス、集英社との共同出資で株式会社JOENを設立しました。また同年の11月、A-1 Picturesの代表が退任し、それに伴いCloverWorks代表の清水暁がA-1 Pictures代表取締役執行役員社長を歴任することになりました。
CloverWorksの基本情報
会社名 | 株式会社 CloverWorks |
---|---|
所在地 | 【本社】 〒166-0011 東京都杉並区梅里1-7-7 新高円寺ツインビル3F 【荻窪スタジオ】 |
設立 | 2018年10月1日 |
資本金 | 1億円 |
資本構成 | 株式会社アニプレックス 100% |
グループ会社 | 株式会社アニプレックス 株式会社A-1 Pictures 株式会社Boundary 株式会社JOEN |
CloverWorksのアニメの特徴
CloverWorksのアニメの特徴としては『映像が綺麗』と言う点があげられます。
風景や人体を美麗な絵で描き、中でも女性を美しく描きます。髪や涙など『リアルな質感』や『躍動感のある動き』を表現し、これらを描くことを得意としている傾向がみられます。
前身であるA-1Pictures時代から、美少女が多く登場するアニメを制作しており、長年の経験によって磨き上げられてきたものであると言えるでしょう。
CloverWorksの代表作品一覧
CloverWorksの代表作には、有名作品や話題作がズラリと並んでいます。いずれもクオリティが高く、面白い作品となっているので、興味がある方はぜひチェックしてみましょう。
- 逃げ上手の若君
- ぼっち・ざ・ろっく
- シャドーハウス
- SPY×FAMILY
- 明日ちゃんのセーラー服
- その着せ替え人形は恋をする
- 冴えない彼女の育てかた Fine
- フェアリーテール
- 青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない
- 約束のネバーランド
- Fate/Grand Order-絶対魔獣戦線バビロニア-
CloverWorksの主要スタッフ紹介
福島祐一さん
株式会社JOENの代表取締役と株式会社CloverWorksの執行役員を兼任しています。
『攻殻機動隊』をきっかけにアニメに興味をもつようになり、大学卒業後にゴンゾへ入社。その1年後にはA-1 Picturesへ異動し、2013年に『ビビッドレッド・オペレーション』で初のアニメプロデューサーを務めました。
その後は数多くの作品でプロデューサーを務め、特に有名な作品としては『アイドルマスター シンデレラガールズ』『SPY×FAMILY』などがあげられます。
梅原翔太さん
アニメプロデューサーです。
大学時代、就職活動の最中にアニメ業界を志し、2010年に動画工房に入社しました。
2016年に『三者三葉』でアニメプロデューサーを務め、その後も多くの作品でプロデューサーや制作進行を務めました。特に有名な作品として『その着せ替え人形は恋をする』『ぼっち・ざ・ろっく』などがあげられます。
プロデューサー以外に制作進行として、プロジェクトに参加することも多い方です。
CloverWorksの傑作ベスト3
ここではCloverWorks作品のなかで評価が高い傑作ベスト3を紹介します。
※参考サイト:あにこれ
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない
「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」は電撃文庫から発売されているライトノベルが原作のアニメです。
主人公の通う学校には女優として有名な少女が居て、ある日主人公は図書館でバニーガール姿の彼女と出会います。彼女は都市伝説として知られる思春期症候群の一種によって、他者から認識されなくなっているのでした。その問題を解決するために、主人公が彼女に協力をする物語です。
CloverWorksの設立初年度のヒット作にして、代表作の一つです。
【高評価の理由】
2000年代の作品群をリスペクトし、いい部分を引き継いだ優良なオマージュとして仕上げられている
青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない13話感想
とうとう終わった❗️ 最後ちょっと詰め込まれて劇場版へ的な感じだったけど、全話通して素晴らしかった✨
細かくて丁寧な作画と演出、魅力的なヒロインの麻衣さんと咲太が最高でした‼️ #青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない pic.twitter.com/5PLoIi5zDx
— しゅう@サブカル大好きマン (@68iSW2OWFjNiaVZ) April 24, 2020
〜〜〜15〜〜〜
作品名【青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない】_________________
推し 【桜島麻衣】cv瀬戸麻沙美
感想
めっちゃ面白い
かえでが記憶戻った10〜12話ぐらいずっと泣いてた
映画も最後めっちゃ感動#青ブタ#アニメ好きと繋がりたい pic.twitter.com/6gbZ72NAJR— めろ (@Gon_428) March 28, 2021
約束のネバーランド
「約束のネバーランド」は週刊少年ジャンプに連載された漫画原作のアニメです。
孤児院で育てられていた主人公たちはある日、「鬼」の存在を知ります。そして自分達が、鬼へと出荷される食肉として育てられていたことを知ってしまいます。主人公たちは生きるために、脱獄を決意するという所からスタートする物語です。
アニメは2019年に1期、2021年に2期が制作されました。
【高評価の理由】
作画、演出、声優さんの演技が素晴らしく、緊張感がありワクワクするストーリー
「約束なネバーランド」アニメ感想
絶対的な強者vs可能性の弱者を演出した作品では本当に良いものを見た。
また作品の展開としてアニメを12話で終わらせられるのはもったいないがこの12話でもフルコースをいただいたかのような完食感がまた良い。長すぎず短すぎず。
次のアニメは何見ましょうか。 pic.twitter.com/ZHbkxZy9xP— まや@コンパス5周年初参戦した (@lowspecNEET) August 19, 2020
アニメ約束のネバーランドseason2全12話視聴。
正直な感想としては、散々ひどいと言われてた割にはそこまでひどくなかったなという感じ。
狩庭編が丸々なかったのは確かに残念だけど、終盤あたりを少ない話数で上手くまとめられてたのでは?映像は1期と変わらず綺麗だったし— やっほー (@iDuXys9qk10EjEG) May 4, 2021
#約束のネバーランド 12話最終回
2期(もしくは2クール)を前提にした構成をしていたため、1期最終話としては手堅く纏めてきたという感想。恐怖と回想そして真相の観せ方が巧い。またBGM等の音楽の使い方が逸品、ストーリーの重さも深夜アニメとしては丁度良かった。この堅実さで2期も期待したい #約ネバ— ぐでたか (@gude_tk) March 28, 2019
冴えない彼女の育てかたFine
「冴えない彼女の育て方」は富士見ファンタジア文庫から発売されているライトノベルが原作のアニメ。オタクの主人公が出会った少女をモデルとして同人ゲームの作成をするというストーリーです。
アニメはテレビで2期まで放送され、映画にて完結をしました。
『冴えない彼女の育てかたFine』は完結編にあたる劇場版のタイトルです。尚、TVアニメ版に関してはA-1 Picturesが制作を行っています。
【高評価の理由】
ヒロインが魅力的
「冴えない彼女の育て方」(好み度 A)~感想~
サークルでゲーム制作を行う。それが如何に大変か、現実がどれだけ厳しいかを教えてくれる、そんなアニメ。笑える部分は少ないけど、物語として面白いなと感じる。
fineでどう纏めるのか非常に気になる。ちなみに加藤ちゃん好き。#アニツイの呟き pic.twitter.com/l74jmuTvir— アニツイ (布教より感想が中心になってる人) (@anime_suki_0206) April 13, 2022
冴えない彼女の育て方♭11話 感想
最後のシーンは最初と同じシーンであっても全く違う。このアニメはゲームを完成させる過程でキャラ同士が笑って泣いて…そしてまた完成に近づいていく。感動できる素晴らしい作品だったと思います。恵が最後までかわいかったです。#saekano #冴えカノ pic.twitter.com/oxR16QOVkM— いまりな (@imarina_27) June 27, 2017
CloverWorksの低評価作品ベスト3
青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない
「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」は青春ブタ野郎シリーズの劇場版で、小説の6巻のタイトルを映画のタイトルとして採用し、6巻と7巻のストーリーをアニメ化したものになります。
この作品にはふたりの「翔子」と言う少女が出てきます。一人は主人公の初恋相手の大学生、もう一人は重い心臓病を抱える中学生です。そして主人公は大学生の翔子が中学生の翔子の未来となる存在で、交通事故で死亡した主人公の心臓を移植することで、生きながらえた存在であることを知ります。つまり、主人公か死ななくては大学生の翔子は存在できない、そんな命の天秤を突きつけられるストーリーです。
【低評価の理由】
TV版の続編であり、十全に楽しむためにはTV版の視聴が必要になる
富豪刑事 Balance:UNILIMITED
「富豪刑事 Balance:UNLIMITED」は筒井康隆連載の推理小説「富豪刑事」をアニメ化したものです。原作は1975年から1977年にかけて『小説新潮』に掲載されたかなり古い作品で、1979年にはラジオドラマ化もされました。
大富豪の息子で、基本的には常識人だが、金銭面に関しては常識を外れた刑事である青年を主人公に据えたミステリー作品になります。
【低評価の理由】
・若干の引き伸ばし感がある
・最終決戦で出てくる兵器がSF的で世界観に対し、荒唐無稽さを感じる
抱かれたい男1位に脅されています。
漫画雑誌リブレに連載されているボーイズラブ作品の原作としたアニメです。「抱かれたい男ランキング」1位の座を5年連続で守り続けてきたベテラン俳優が、新人俳優にその座を奪われます。
そして二人の俳優は共演をきっかけに一緒に酒を飲み、ベテラン俳優は痴態をさらしてしまいます。そしてベテラン俳優はそれを口実に肉体関係を迫られるというストーリーです。
【低評価の理由】
BL作品であるため、万人受けしない
テンポが早すぎて、原作に比べ薄っぺらく感じる
CloverWorksの現在
CloverWorksは2023年3月現在で、設立から5年も経過しておらず非常に若い会社です。
にも関わらず数多くのヒット作を制作しています。前身である『高円寺スタジオ』から引き継いだものがあるとはいえ、快調な滑り出しを見せています。
特に2022年は圧倒的な勢いでした。この年に制作したアニメは計7本と多く、そのほとんどがヒット作となりました(1期、2期を作成したものは2本として数えています)。
その中でも特に凄いのが、『その着せ替え人形は恋をする』『SPY×FAMILY(1期)』『ぼっち・ざ・ろっく!』の3本で、いずれも放送期間中の作品の中で”覇権”クラスの人気を誇りました。
3作の共通点として、いずれも漫画原作のアニメですが、アニメ効果により単行本の発行部数が爆増の効果を得ています。
『その着せ替え人形は恋をする』はアニメ放送開始時点で発行部数350万部だったのが、1カ月半で500万部に増加しました。
『SPY×FAMILY』はアニメ開始時点で発行部数が1250万部と元々かなり大ヒットだったのが、放送後2カ月で2,100万部にまで増加しました。
『ぼっち・ざ・ろっく!』はアニメ開始前の発行部数が確認できませんでしたが、マイナーよりの雑誌である『まんがタイムきららMAX』に掲載されていたことから、発行部数としては少なかったと予想されます。それがアニメ開始後100万部突破、その2カ月後には200万部を越えました。更にDVDとBlue-rayの合計で1巻が25,000枚を越えています。比較対象として『その着せ替え人形は恋をする』が1万枚を越えた位で、この数字でも2022年の夏に放映されたアニメの中では1位の枚数になっています。このことから25,000枚と言うのが、いかに驚異的な数字であることがわかるかと思います。
また、3作品とも国内のみならず海外でも非常に高い評価を得ています。原作の面白さも勿論あるでしょうが、このような作品を1年に3作も制作してしまうあたり、CloverWorksは2022年に最も成功したアニメ制作会社と言っても過言ではないでしょう。
これらの3作品のうち、『その着せ替え人形は恋をする』と『SPY×FAMILY』は既に続編が決定しています。今、最も勢いのあるアニメ制作会社の一つと言えるでしょう。
まとめ
CloverWorksは2018年にA-1 Picturersから独立したアニメ制作会社です。高い技術力と優秀なスタッフを有し、設立直後からヒット作を出し続けています。
その勢いは衰えるどころか増すばかりで、その美麗なアニメーションはファンを魅了しています。
今後にも期待したい制作会社です。
コメント
コメント ( 0 )
トラックバックは利用できません。
この記事へのコメントはありません。