「ぼっち・ざ・ろっく!」が社会現象となった要因とは!?演出やキャラクター、楽曲の魅力を解説!
2022年秋に放送されたアニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」をご存じでしょうか?
2022年の覇権アニメとも言われ、放送が終わった今なお数々の記録を残し、社会現象となっているアニメ作品です。
アニメ終了後に発売されたアルバム「結束バンド」は、2023年1月9日付のオリコンランキングの「週間合算アルバムランキング」「週間アルバムランキング」「週間アルバムランキング」で3冠を獲得しました。
またアニメの成功の指針とも言われる円盤の売上は20000万枚を超え、さらに品薄状態ということでまだまだ伸びると思われます。
影響はアニメ関連商品に限らず、アニメを見て主人公が使っているギターを求める人も後を絶たず、「ぼっち・ざ・ろっく!」関連商品のギター等は売上が10~15倍になっているそうです。
地上波のニュース番組でも取り上げられ、社会現象とも言えるほどの人気を誇る「ぼっち・ざ・ろっく!」。いったいなぜここまでの人気を誇る作品になっているのか、その秘密について解説していきます!
目次
「ぼっち・ざ・ろっく!」あらすじ紹介!メンバーの名前はとあるバンドがモデル!

主人公である後藤ひとり(通称ぼっちちゃん)はコミュ障でまともに他人と話すことが出来ない少女です。
ずっとバンドを組みたいと考えていましたが、コミュ障ゆえバンドを組むことが出来ず、中学時代は1人でギターの練習をし続けるという灰色の青春を送ります。
高校に入っても状況は変えられず学校が終わればすぐに帰宅し、家で1人でギターを弾く日々が続きます。
ある日とあるきっかけで下北沢で活動する「結束バンド」として、念願のバンド活動をすることになります。
ぼっち・ざ・ろっく!は、「結束バンド」として活動する中でぼっちちゃんの成長とバンドの成長を描く物語です。
下北沢のバンド時代を作った「ASIAN KANG-FU GENERATION」がモデル!パロディも満載!
作者本人がアジカンのファンであると公言しており、結束バンドのメンバー名は、アジカンの、後藤正文、伊地知潔、喜多建介、山田貴洋よりそれぞれ取られています。
また、各話のサブタイトルはパロディで作られており、9話の「江の島エスカー」11話の「十二進法の夕景」などアジカンの名曲になぞらえてつけられたりと、アジカンファンにとってもたまらない演出です。
結束バンドのメンバー紹介!個性溢れるキャラクターの魅力を紹介!
主人公ぼっちちゃんはクセが強い!作者が自画自賛する「おもしれえ女」とは!?
後藤ひとり(ごとうひとり) CV.青山吉能さん
本作の主人公です。結束バンドの楽曲の作詞とリードギターを担当しています。
褒められるとすぐに調子に乗ってしまったり、自意識過剰に反応してしまったり…アニメを見ながら「ああ、自分もこういう部分あるよなあ…」と悲しい共感を感じた人も多いのではないでしょうか。
頼りない面が多いぼっちちゃんですが、実はギターは凄腕で、家で練習し続けた成果を「ギターヒーロー」という名義で動画投稿サイトに投稿しており、その登録者数は10万人を誇ります。
しかしチームプレーの経験が少なく、人の目を見れないのでバンドではその実力を発揮することができず、メンバーからは下手だと思われています。
ただ随所に「ギターヒーロ一」の一面を見せてくれ、そのカッコ良さと普段のギャップが魅力です。
原作者であるはまじあき先生ご自身が「おもしれえ女」と称するほどの自信があるキャラクターです。
結束バンドのリーダー伊地知虹夏!下北沢の天使と呼ばれている!?
伊地知虹夏(いじちにじか) CV.鈴代紗弓さん
ぼっちちゃんを結束バンドに誘った、バンドのリーダーです。ドラムを担当しています。
癖が強い結束バンドの面々の中で、一番の常識人といったポジションでドラマーらしく縁の下の力持ちなキャラクターです。笑顔でメンバーの奇行を捌いていく様子から、ファンからは「下北沢の天使」と呼ばれています。
元々同じ学校の山田リョウと組んだ結束バンドを大きくすることを夢にしており、物販の販売やグッズの作成に積極的であり、ちゃっかりとした一面も持ち合わせています。
またライブでのぼっちちゃんのソロ演奏を聞いて、ぼっちちゃんがギターヒーローであることに気づき、結束バンドで唯一ギターヒーローの秘密を知っています。
クセ強ベーシスト山田リョウ!草を食う!?
山田リョウ(やまだりょう) CV.水野朔さん
結束バンドの楽曲の作曲とベースを担当しています。古着やB級サメ映画が好きという典型的な下北系サブカル女子です。
両親は医者でお金持ちですが、すぐにベースやギターを買ってしまうため年中金欠です。
金欠のため草を食べて登場したり、すぐにぼっちちゃんからお金を借りて返さなかったり、作中でもたびたびクズだと言われます。
© はまじあき/芳文社・アニプレックス
音楽界隈でよくネタにされるベーシスト=変人を表していて、原作者のはまじあき先生やファンからも名前でなく「山田」と呼ばれており、愛すべきバカ野郎と言われています。
歌がうますぎると話題!ボーカルの喜多ちゃんは何者!?
喜多郁代(きたいくよ) CV.長谷川育美さん
リズムギター兼ボーカルを担当しています。
ギターが弾けないにも関わらず山田に憧れて結束バンドに加入しますが、初ライブの時に逃げ出してしまいます。しかし、ぼっちちゃんの勧誘によって結束バンドのボーカルとして再加入します。
ぼっちちゃんと対極のキラキラ系陽キャ女子で、笑顔になるとキターン!という効果音が流れます。
© はまじあき/芳文社・アニプレックス
ギター初心者ながらぼっちちゃんからギターを教わってグングンと成長していきます。
結束バンドの楽曲のボーカルを担当していますが、放送当時は声優さんでなくプロのアーティストが歌っているものだと勘違いされるほどの歌声を披露します。
ぼっち・ざ・ろっく!が話題になった理由は?こだわりの要素を解説!
社会現象といえるほど高い人気を誇るぼっち・ざ・ろっく!ですが、なぜ大きな話題になったのか、その要因を解説します。
演出のこだわりが凄すぎると話題!音楽関係者たちも絶賛!
「ぼっちざろっく」の魅力として、特に音楽シーンの演出が凄すぎると話題です。
Twitterでも色々なバンドが絶賛しており、なんとモデルにもなったアジカンの後藤さんが自分よりもギターが上手いと言っていたことも大きな話題になりました。
ここからは特に凄かった演出について紹介していきます。
5話「飛べない魚」オーディションでの山田の演奏シーン
作中で初めて、結束バンドの演奏が披露されるシーンです。
イントロが流れてボーカルが歌い始める直前、山田の左手が脱力して指パッチンするような動きをして演奏が始まるカットがあります。
制作の方のインタビューで、こだわりのシーンとしても紹介されていたシーンです。
楽器を弾く人には共感出来る、演奏をする直前に脱力して弾き始めるという弾き方を表現していますが、かなり細かい演出です。
© はまじあき/芳文社・アニプレックス
8話「ぼっち・ざ・ろっく!」初ライブでの演奏中のカット!
結束バンドとして初めてのライブは、台風の影響で観客は少なく、さらにバンドの認知度も低いことで、アウェーのような雰囲気で皆がいつも通りの実力を発揮することが出来ず、空回りしてしまっていました。
そんな中、2曲目に入る前にぼっちちゃんがMCを無視して、目を覚ませと言わんばかりのギターソロを披露し、そこから演奏が始まるという熱いシーンがありました。この演奏のシーンでは、正面からのカットだけでなく、ぼっちちゃんの視点で下を向いてギターを見ながら弾いているカットも描かれていました。
このカットのために、実際に弾いているギターにGo Proをつけて撮影し、その映像の見え方を参考にして作画をしたそうです。
© はまじあき/芳文社・アニプレックス
これらのシーンは、このカットがなくてもライブシーンとして成立するにも関わらず、制作陣のこだわりをあえて詰め込んだシーンです。
こういった演出があることでライブの臨場感が増していて、さらに音楽関係者からも「こだわりが凄い!」と評価されている要因となっています。
楽曲としての評価も高い!なんとKANA-BOONも関わっている!?
「ぼっち・ざ・ろっく!」の関連楽曲は関わっている人たちも大物揃いです。さらに劇中で使われていないアルバム曲でさえも大物たちが制作に関わっています。
一体どんなアーティストが関わっているのか、ご紹介していきます。
シンガーソングライター、樋口愛さん
- OP曲「青春コンプレックス」
- 劇中歌「あのバンド」
- 劇中歌「星座になれたら」
- アルバム曲「ひとりぼっち東京」
こちらの4曲の作詞担当をしているのはシンガーソングライターとして活動している樋口愛さんです。代表曲「悪魔の子」では「進撃の巨人 The Final Season Part2」EDテーマソングに起用されています。
自身のベスト盤に「小説 樋口愛」を同封するほど言葉を扱うことに定評がある樋口愛さんが作詞を提供しています。
国民的バンドKANA-BOONの谷口鮪さん
- ED曲「Distortion!!」
1~3話のEDで使われたこの曲の作詞・作曲を担当したのは、KANA-BOONのギターボーカルである谷口鮪さんです。
KANA-BOONは高校時代にアジカンのコピーバンドをしていたということもあり、アジカンに縁があるバンドとしてこの「ぼっちざろっく」に関わっています。
海外人気も高いバンドボーカルの中嶋イッキュウさん
- ED曲「カラカラ」
4~7話のEDで使われたこの曲の作詞・作曲を担当しているのは中嶋イッキュウさんです。
中嶋イッキュウさんは「tricot」「ジェニーハイ」のボーカルとして活動しているアーティスト。「tricot」は、海外人気も非常に高い実力派バンドです。
また、「ジェニーハイ」はBSスカパーのBAZOOKA!!!という番組の打ち上げがきっかけで作られたバンドグループです。このバンドは、芸人の小藪千豊さんがドラム、くっきー!さんがベース、川谷絵音さんがギター、さらに小藪さんの知り合いということで新垣隆さんがキーボードとして参加している超豪華メンバーです!
番組企画にとどまらずしっかりバンドとして活動しています。
有名アニソンを数多く生み出したthe peggiesの北澤ゆうほさん
- ED曲「何が悪い」
8~11話でのEDで使われたこの曲の作詞・作曲を担当している北澤ゆうほさんです。現在は活動休止中ですが、人気バンドの「the peggies」のギターボーカルです。
代表曲は「彼女、お借りします」のOPに起用された「センチメートル」や「僕のヒーローアカデミア」EDに起用された「足跡」があります。
楽曲とアニメとの関連、演出も魅力的なポイント!
結束バンドのボーカルは喜多ちゃん役の長谷川育美さんが担当しています。
しかし、中嶋イッキュウさんが作詞・作曲した「カラカラ」のボーカルは山田役の水野朔さんが担当しています。同様に北澤ゆうほさんが作詞・作曲した「何が悪い」のボーカルは虹夏役の鈴代紗弓さんです。
それぞれの歌の歌詞を聞くと、ある意味キャラクターソングのようなキャラクターの心情を表しているような歌詞なのですが、あくまで結束バンドとしての楽曲である、という軸は感じさせてくれ、他の曲とはまた違った魅力を持つ曲となっています。
また、作中では結束バンドの曲の作詞は主人公のぼっちが行っている設定ですが、回が進む毎にぼっちの作る歌詞にも変化があります。
はじめの楽曲ではぼっちの内面の攻撃性にも似た、世の中に対する不満めいたものを表現する歌詞が多いのですが、結束バンドとして活動していく中で、自分だけじゃない、仲間と一緒にいるからこそ感じられることもある、というぼっちの成長を曲のなかでも感じさせてくれます。
そして最終話のEDには、ぼっち役の青山吉能さんが歌うASIAN KANG-FU GENERATIONのカバー楽曲「転がる朝、君に朝が降る」が起用されています。
最後に満を持してアジカンさんの楽曲のカバー、さらに初めてぼっち役の青山吉能さんが歌うということで、作品を通して描かれたぼっちちゃんの成長というのを改めて感じられます。
さらにカバーされた楽曲である「転がる岩、君に朝が来る」は12話のサブタイトルにも使われています。1話のサブタイトルが「転がるぼっち」でしたので、サブタイトルでもぼっちの成長を描くような演出に称賛が相次ぎました!
まとめ|「ぼっち・ざ・ろっく!」の語り切れない魅力の数々!
ここまでで、「ぼっち・ざ・ろっく!」の魅力を語ってきました。
アニメの面白さはもちろんですが、本気のパロディ、演出や楽曲と「バンドアニメ」としての評価も非常に高い作品です。
観れば観るほど新しい発見があるアニメですので、まだ未視聴の方はぜひご覧ください!
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