アニメーション制作会社紹介Part.2｜総合力の高い人気ブランド『A-1 Pictures』【会社概要・代表作品】

アニメ制作会社紹介コラム

本記事では、数々の人気作や話題作を生み出しているアニメ制作会社「A-1 Pictures」についてまとめていきます。

A-1 Picturesの魅力や特徴、代表作、高評価作品・低評価作品を紹介しています。

最近A-1 Picturesが制作した話題のアニメ、注目作についても触れてきますので、A-1 Picturesのことを詳しく知りたい方はぜひ本記事を最後までご覧ください！

A-1 Picturesってどんな制作会社？

A-1 Picturesは多くの話題作を手掛けてきた大手のアニメ制作会社です。テレビ放送されるアニメ作品だけでなく、劇場版のアニメ作品も制作しています。

春アニメ、夏アニメなど季節ごとに50作品ほどといわれるほど作られるアニメ作品の中でも、A-1 Picturesの名前をみないことはないというほど安定してアニメ制作を行っている会社です。

また、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」「心が叫びたがっているんだ」など埼玉県を舞台とした作品を手掛けることも多く、西武鉄道とのコラボを行ったりと、身近な繋がりも感じられるアニメ制作会社といえるでしょう。

A-1 Picturesの概要

会社名 株式会社A-1 Pictures
所在地 【本社】
〒166-0015
東京都杉並区成田東4丁目38番18号
設立 2005年5月9日
資本金 1億円
資本構成 株式会社アニプレックス 100%
代表取締役 清水 暁（代表取締役 執行役員社長）
グループ会社 株式会社アニプレックス
アニプレックス・オブ・アメリカ
株式会社CloverWorks
株式会社Boundary

A-1 Pictures 公式サイト

A-1 Picturesのアニメの特徴

A-1 Picturesが手掛ける作品の特徴は、大きく2点挙げられます。

  • 原作がヒットしている有名作品のアニメ化を手掛けることが多い
  • 総合力が高く、オリジナルアニメを作ることも多い

原作がヒットしている有名作品のアニメ化を手掛けることが多い

アニメ関連の最大手とも言えるアニプレックスの子会社であることから、アニプレックス製作作品の実制作を担当することが多いです。

作品がアニメ化する時は、有名で人気のある作品・・・つまり収益が見込める作品は製作会社同士で取り合いになります。

製作会社が企画→元請のアニメ制作会社に発注という流れですが、アニメの制作は収益性が低く、アニメーターの労働環境がたびたび問題視されている一面もあります。

アニメ制作会社としては、出来るだけ人気作品を扱いたいものです。

A-1 Picturesはアニプレックスが獲得した仕事を受け持つこともあるため、人気作品を手掛けることが多いという特徴があり、企業として比較的安定しているのが強みといえるでしょう。

総合力が高く、オリジナルアニメを作ることも多い

各アニメ制作会社は独自の強みを持っています。

例えば「鬼滅の刃」で知られるufotableはバトルの激しい描写の美しさであったり、映画「パプリカ」を手掛けたマッドハウスは独特な世界観を表現することに長けています。

その中でA-1 Picturesの強みは、「総合力」です。

突出した特徴というよりも、日常モノの繊細な作画も、バトル・スポーツのような激しい動きの表現もオールマイティにこなします。

A-1 Picturesはアニプレックス傘下のため、作風にこだわらずさまざまなジャンルを手掛けやすい環境にあるので、制作会社間での作品の取り合いに左右されにくく、安定的に仕事を獲得出来ることから実現している特徴です。

また珍しい特徴として、原作をもたないオリジナルアニメの制作も精力的に行っています。

2022年に大ヒットした「リコリスリコイル」や「Engage Kiss」をはじめ、自社でオリジナルアニメの制作を行っています。

オリジナルアニメをヒットさせることができれば、自社で利益を独占できるため収益性が上がりますが、原作を持たないとなると自社内で作品の企画からはじまる大規模なものとなってしまいます。また、原作の固定ファンがゼロの状態から人気を乗せなくてはならないため、リスクが高く簡単に行えることではありません。

安定的にオリジナル作品自社制作できるアニメ制作会社というのは少なく、会社として体力や実績があるからこそ実現可能である点も、A-1 Picturesの大きな強み・魅力といえるでしょう。

A-1 Picturesの代表作品一覧

A-1 Pictures制作のアニメは人気作や話題作が多くラインナップされています。さまざまなジャンルの作品があり、いずれも高クオリティなので気になる方はチェックしてみてください。

A-1 Picturesの代表作
  • FAIRY TAIL
  • あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。
  • 宇宙兄弟
  • うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVE2000%
  • 俺の妹がこんなに可愛いわけがない。
  • 七つの大罪
  • 四月は君の嘘
  • WORKING!!!
  • エロマンガ先生
  • ヲタクに恋は難しい

A-1 Picturesの歴史

A-1 Picturesはソニーグループ傘下である株式会社アニプレックスの子会社にあたる会社です。

2005年にアニプレックスがアニメコンテンツを安定的に供給することを目的として設立しました。

2006年にノーサイドという会社と共同制作した「ぜんまいざむらい」から始まり、2007年に制作した「おおきく振りかぶって」より自社単独での元請制作を開始します。2012年には規模を拡大のため高円寺スタジオの稼働を開始し、順調にアニメ制作会社としての地位を築いていきます。

2018年には高円寺スタジオを「ぼっち・ざ・ろっく！」「その着せ替え人形は恋をする」の制作で知られるCloverWorksに改称しブランド化。アニプレックス子会社として会社分割します。

A-1 Picturesの傑作ベスト3

ここではA-1 Pictures作品のなかで評価が高い傑作ベスト3を紹介します。

※参考サイト：あにこれ

「ソードアート・オンライン」シリーズ

「ソードアート・オンライン」（SAO）は、仮想空間へ接続を実現して完全なるバーチャルリアリティーを実現させるゲームです。このプレイヤーであるキリトはゲームを楽しくプレイしていましたが、このゲームからログアウトできないことに気づきます。

SAOのゲームデザイナーを語る人物から、ラスボスを倒すまでこのゲームからはログアウトできないことを明かされます。さらにこのゲームで死亡すると現実世界でも死亡するという残酷な真実を伝えられ、デスゲームが始まるという物語です。

A-1 Picturesの代表作どころか、2010年代の代表作と表現しても大袈裟でないほどの名作です。

皆さんが今まで観てきたアニメのランキングをつけたら、このソードアート・オンラインが上位にくる人も多いのではないでしょうか？

最近は当たり前に見かけるようになった、デスゲームモノのきっかけとなった作品でもあります。

「かぐや様は告らせたい」シリーズ

かぐや様は告らせたいは、家柄・人柄に恵まれた将来を期待された秀才が集う秀知院学園が舞台で、その生徒会会長である白銀御行と副会長である四宮かぐやをめぐる物語です。お互いに惹かれ合いますがプライドが高く面倒くさいほど素直になれない2人は、時間の経過と共に如何にして相手に告白させるか、を考えるようになってしまいます。

秀才2人が繰り広げる新感覚の恋愛戦争、頭脳戦ラブコメを楽しむ物語です。

大人気の原作を高いクオリティで再現しており、すでにアニメ3期に加え劇場版も公開されています。今後も続編が期待される作品といえるでしょう。

リコリス・リコイル

リコリス・リコイル（通称リコリコ）は、A-1 Picturesのオリジナルアニメ作品です。

秘密結社・DAが犯罪を未然に防ぎ、人知れず治安の良さを維持している日本が舞台の物語。DAのエージェントたちは普段は女子高生に偽装した姿で街に潜伏しており、任務として犯罪者を暗殺して平和を実現させてきました。

DAの最強エージェントと言われる錦木千束と、DA本部から異動してきた井ノ上たきなが、普段は喫茶リコリコで働く傍らDAの任務もこなしていく様子を描いています。

女性キャラの可愛さと、銃撃戦の画角や音の鳴り方など細かいところまでこだわった戦闘描写が魅力的な作品です。

「新作アニメーション」制作も決定しており、オリジナル作品でありながら今後長くA-1 Picturesを代表するコンテンツになりえるポテンシャルを持っています。

A-1 Picturesの低評価作品ベスト3

クオリディア・コード

世界は激変し、人類の敵である「アンノウン」との戦争が続いていました。

数十年前の「アンノウン」侵攻時にコールドスリープ施設に避難した子供たちは、その眠りから目覚めたとき、「世界」という超自然的な力を発現していることを知ります。

東京湾ゲートから現れる「アンノウン」から国を護るために、少年少女たちが東京・神奈川・千葉の防衛都市で戦いを繰り広げる物語です。

都市ごとに担当する作家が違うという新しい試みをした作品で、話題となりました。

担当作家も有名な3人が揃い、声優も悠木碧さん・福原綾香さんなど期待が大きかった作品でしたが、アニメ史に残るといわれるほどの作画崩壊によって低評価となってしまいました。

アニメ放送時から「あのA-1 Picturesがどうした…」と話題になるほどでした。

全話の中で一瞬のカットを抜粋して作画崩壊だと騒がれることは他のアニメでも聞かれることですが、このクオリディア・コードは1クール通して作画が怪しく作画崩壊といわれるシーンも何十シーンと生み出してしまいました。

予算や制作納期など大人の事情を感じざるを得ないほどの出来だった、とある意味伝説となっています。

電波教師

「やりたいことしかできない」という自称YD病の天才オタクの主人公・鑑純一郎が、高校教師となって個性あふれる生徒たちを独自の価値観と指導方法で導いていく姿を描いた物語です。

主人公の妹役・鑑純音を当時アイドル・SKE48のメンバーだった松井玲奈さんが務めることも話題になりました。

しかし、他の声優陣が豪華だったこともあり、声優初挑戦であった松井玲奈さんの演技が悪目立ちしてしまい、低評価の原因となってしまいました。

また、この電波教師も崩壊とまでいかなくとも作画が怪しい部分が散見されて、それも低評価に繋がってしまいました。

戦翼のシグルドリーヴァ

人類は、突如地球に現れた「ピラー」と呼ばれる敵が現れ追い込まれていた。そんな人類に、「オーディン」と名乗る神が、ピラーに対抗する術として戦乙女「ワルキューレ」と英霊機を人類に授けます。

人類とピラーとの戦いは続き、戦翼を纏うワルキューレとそれを支える男たちが世界を救うために命懸けで空を懸けて戦う物語です。

戦翼のシグルドリーヴァはアニメオリジナル作品として、超豪華スタッフを揃えて臨んだ作品でした。

キャラクターの魅力や作画の綺麗さは一定の評価を得ていましたが、内容がチープである、目新しさがないという評価が多く結果的には低評価に繋がってしまいました。

制作スタッフの発表で期待値が高かった分、アニメオリジナルの難しさといったものをファンも感じる作品になりました。

A-1 Picturesの現在

A-1 Picturesの最近のヒット作として、2022年冬に公開された劇場版アニメーション映画「かがみの弧城」の紹介をしていきます。

「かがみの孤城」は辻村深月さん著の文芸作品で、2017年に原作小説が発売され、2019年にコミカライズ化・2022年に劇場アニメ化とメディアミックスも順調に展開されています。

公開からじわじわと話題になり、興行収入は10億円超えを達成し大ヒット映画となりました。

いじめが原因で不登校になってしまった主人公が突如、自室の鏡が光り鏡に吸い込まれると謎の少女が仕切る孤城が現れ、そこにいた同年代の6人の男女と共に孤城に隠された「願いの鍵」を探す冒険をするという物語です。

物語の基本は城の中で普通の中学生たちが会話を通して仲を深めながら鍵探しをする様子を描いていて、A-1 Picturesらしい丁寧な作画で違和感なく物語が進んでいきます。

後半には急展開があり、ファンタジー色が強い派手な動きもある中、そこでも大きく作画が崩れることはなく終始綺麗な絵柄を披露しており、物語の面白さはもちろんのこと、映像の美しさも大ヒットの要因となりました。

小説原作の物語で、2時間弱で完結までまとめることは通常の1クール、もしくは2クールのアニメ制作とは違った手法で、難しさもあったかと思いますがA-1 Picturesのさすがの総合力を見せつけてくれました。

まとめ

アニメ制作会社A-1 Picturesについてまとめてきました。

安定的にアニメを供給してくれる会社で、すでに2023年夏、2024年冬アニメの制作や大人気作品のソードアート・オンラインのオリジナル劇場版の制作が決まっています。

今後もアニメ史に残る作品を作り上げてくれるでしょう。

今回紹介したアニメ以外にもたくさんの作品を手掛けていますので、ぜひA-1 Picturesの色々な作品を観てみてください！

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この記事を書いた人
FS19

田舎住み登山・キャンプが趣味のアクティブオタク。 ジャンルを問わずアニメ・漫画を楽しむ。 ここ最近アニメだけでなく声優にも手を広げ着々と沼にはまっている。


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